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【QNAP】UPSをつないでNASを安全に運用する

NASはUPSとセットで運用すると停電時のトラブルにも安全に対応できます。NASの大事なデータを失わないため、UPSの導入を検討しましょう。

ts-251+

UPSとは

UPSとは無停電電源装置(Uninterruptible Power Supply)とは、停電などが起こった場合に一定時間、電力を供給する電源装置です。

NASにUPSをつないでおくと、急な停電が起きても安心してNASを使用できます。

なぜNASにUPSが必要なのか

NASの大半はHDDを使用する上に、何らかのRAIDを組んで運用していますが、停電により電源が途切れた結果、HDDにダメージを与えることになり、最悪の場合データを失う可能性があります。

大事なデータを安全に使用するため、電源トラブルを回避するためにUPSを用意したほうが良いのは言うまでもありません。

UPSの種類

UPSは大きく分けて給電方式と電力方式に違いがあります。

給電方式

給電方式は大きく分けて以下の3つがあります。

  • 常時インバータ給電方式
  • ラインインタラクティブ方式
  • 常時商用給電方式

リスト上の方式が製品の価格帯としては高価なものとなりますが、一般家庭で使うものは常時商用給電方式がほとんどだと思います。

常時商用給電方式は停電時にバッテリに切り替わる瞬間、電源が途切れるようになっていますが、パソコンやNASで問題になることはまずありません。

出力波形

常時商用給電方式のUPSには電流の出力波形に違いがあります。

  • 正弦波
  • 矩形波

正弦波出力は制御が複雑なため製品のコストが高くなる、と言われていますが、最近の低価格帯のUPSでも正弦波出力のものが増えており、価格差は少なくなったようです。

最近のパソコンは正弦波出力のUPSしか使えないものが増えているため、低価格帯のUPSを選ぶ場合は正弦波出力かどうか、確認するとよいでしょう。

どの種類が最適?

UPSにつなぐ機器がNASとネットワークHUBなど、あまり大きな電力を必要としないものであれば、常時商用給電方式で正弦波出力のものであれば問題ありません。

NAS以外にデスクトップパソコンもつなげたい、という場合は出力容量が大きいラインインタラクティブ方式を選んでもよいですが、1台で多くの機器をまかなうより、複数のUPSに分ける方がよい場合もあります。

UPSのメーカー

例えばQNAPのNASの場合、台湾のメーカーということもあって海外メーカーを含め、10社近くのメーカーが推奨ブランドとして挙がっています。

そのなかでおすすめなのは以下のメーカーです。

  • オムロン
  • APC

なぜこの2社なのか、理由はいくつかあります。入手しやすい事、低価格帯にNAS向きのモデルがあること、ということもありますが、無料でバッテリーを処分できるのはこの2社くらいということが大きなポイントです。

無償といっても発送するための費用は元払いのため完全無償とは言えませんが、バッテリーを安全かつ適切に処分することを考えると、あえてオムロン、APCを避ける理由はないと思います。

QNAP NASとの接続・設定

NASにUPSを接続する場合、スタンドアローンでの運用であればUSBケーブルでNASとUPSを接続するのが一般的です。

QNAPのNASの場合、対応モデルであればUSBケーブルを接続するだけで自動認識されるため、別途アプリケーションを用意する必要はありません。

UPS設定

私の場合はTS-251+とオムロンのBX35Fを接続していますが、正常に認識されています。

UPSの動作設定はコントロールパネルにて行います。「システム」→「外部デバイス」と進んだ画面で設定します。USB接続の場合は停電した場合の動作として以下のいずれかと、それぞれの停電経過時間を設定します。

  • サーバーをオフにする
  • 自動保護モードに移行する

自動保護モードと電源オフモードの違いについては次のようになります(QNAPのサイトより転記)

モード利点不利な点
自動保護モード停電復帰後、NASは中断したところから再開します。UPSがオフになるまで停電が続くと、NASは異常シャットダウンから回復できません。
電源オフモードNASは、適切にシャットダウンします。停電復帰後も、NASは電源がオフのままになっています。 手動でサーバーの電源をオンにする必要があります。

私の場合はモードを「電源オフ」、停電経過時間を「2分」に設定しています。これはNASが電源オフとなった場合でも簡単に電源オンのできる環境であるため、適切に安心してシャットダウンする方が安全だろう、と考えたためです。経過時間を短めにしているのはシャットダウンにも時間がかかることを考慮しているためです。

まとめ

NASはUPSとセットで運用するのがマストだと思います。停電はいつ起きるかわかりませんし、自己回避できるようなものでもありません。備えあれば憂いなし、です。

NASで使用するUPSはオムロンならBY50S、APCならBR550S-JPあたりがおすすめでしょうか。実売価格が2万円前後で入手もしやすく、どちらも正弦波出力なので問題はないはずです。

ちなみに、私が使用しているBX35Fは矩形波出力タイプで何事もなく運用できていますが、現在、新規にUPSを購入する場合、わずかな価格差で矩形波出力タイプを選ぶ必要はないと思います。

UPS使用時の注意点

UPSは壁のコンセントに直接接続するようにします。やむをえずタップにつなぐ場合はタコ足配線にならないようにします。

また、一般家庭ではほとんどないと思いますが、まれに電源環境が安定しない場所で使用する場合があると思います。このような環境で常時商用給電方式のUPSを使用すると、電圧不調を停電と検知することがあり、バッテリーへの切り替え頻度が多くなりバッテリーが早く劣化する場合があります。

電圧不調が多いときは、常時インバータ給電方式のUPSの方が安定して運用できる場合があります。

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